2006年11月24日

分数の割り算、ひっくり返してかけるのはなぜ?

小学校6年生で、学校の先生に「分数の割り算をひっくり返してかけるのはなぜ?」と聞かれた子がいました。




問い自体はすばらしいと思います。いくつかの説明方法があるのですが、開智塾では、ヒントを出しながら色々考えてもらいました。




分数の割り算をひっくりかえしてかけることは、ひとつひとつ順を追っていくと「あぁそうなのかなぁ」という反応が返ってきます。冷静に考えてみると、なかなか理解するのは難しい事です。ただ、普段何気なくやっていた「計算」の根本的意味を考えさせるという点では意義深い事だと思います。たとえ全く理解できなかったにせよ。




しかし、これに関して気になる点があります。




ひとつは、今の小学生のレベルでこの問いを投げかけると、タダでさえ分数に対して抵抗(もしくは苦手意識)を感じている子が「やっぱり分からないや」とか「こんなに難しいんだったら分からなくても仕方ないね〜」という方向に陥ってしまいがちなことです。



考えて考えて、算数・数学にトライして、算数や数学の世界のすばらしさに気づいてくれれば最高です。が、その世界に到達できる子は数%ではないでしょうか?まして小6の段階では、まず抵抗感・苦手意識なく算数数学に取り組めること、そして「出来る!」という感覚を持ってもらうことの方が大事だと考えています。




まず「出来る」と思ってほしい、それは「点が取れる」でもかまわないのです。どんな動機でも錯覚でもいい、「自分は算数・数学が出来る」と思ってくれることが、ことこの科目に関しては重要だと思っています。




そしてもう一つの気になる点は、この問いを「塾に行っている子」に対して発していると言うことです。「塾ではテクニックばっか習って良くない」という意図(があったかどうか分かりませんが、少なくとも子ども達はみんなそう感じていました)で子ども達にこういった問いかけをするのはどうなのでしょう?



大人の感覚からすれば「塾は受験テクニックを身につける」というイメージがあると思います。それが事実なのか、正しいことなのか、そんなことはこの際どーでもいいです。問題は、子どもたちが、好むと好まざるとに関わらず日々努力し(させられ)ていることにたいして、大人の一面的な論理でそれを否定することは、本当に「今すべきこと」なのでしょうか?




塾に通うこと自体、子ども達には選択の余地がない場合がほとんどです。今でこそ、開智塾はほとんどの子が「塾行くの楽しい♪」と言ってくれています。僕らはそこから、「なんかしらんけど勉強も楽しいかも??」「なんかしらんけど点数取りたいかも??」へとつなげていこうと努力しています。けど、まだまだ来たばかりの子などは、「行きたくない〜」と思っている子もいると思います。まだまだ勉強嫌いの子もいると思います。そこに「塾はテクニックばっかで良くない」という疑問を持たせることは、子ども達にとって良いことなのでしょうか?




はっきり言いますが、僕らは「対学校の先生」や、「対文科省」などというくだらない二項対立の図式なんて考えたこともありません。むしろ、子ども達が学校ですてきな時間を過ごしてほしいから、学校の先生に対して敬意をもって接するように指導しています。出来れば子ども達一人一人の状況について、意見交換をしたいくらいです。




子どもたちをくだらないイデオロギー論争に巻き込むのはやめませんか?
posted by 塾長 at 17:15| Comment(0) | 日記
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