2010年05月25日

4STEPの解答は悪魔の辞典

関校で聞こえてきた会話。




「4STEP全然わからへん〜解説見な無理やし〜」




数学が出来なくなる第一歩です。一部の学校で4STEPの解説を配っているのは事実ですが、そこは超がつく進学校。解説を配ってもある程度は自分で何とかしていく連中です。(それでも配られるようになったのは今年かららしいので、高校の先生も苦渋の決断だったと思います。「ほっとけばやらない、せめて解説見るくらいはしてくれ・・・」ということか・・・)





先の発言は、数学が苦手と言っている子なのですが、4STEPは確かにそう簡単な問題集ではありません。特に高1にとっては、中学で配られていた「数学のワーク」くらいの感覚でいた子も多いですが、実際レベルが全然違います。数学のワークは教科書の補完物、4STEPは教科書よりはるかにレベルが上です。





数学は、出題に対して誰が見ても分かるように論理的に解答を書き記すことが必要な科目です。ゼロの状態から、一つ一つ文章を自分で作っていかなければいけません。





裏を返せば、解答解説は誰が見ても理解できるように論理的に書いてあるわけです。ここが落とし穴です。




数学が苦手で普段逃げてしまっている子は、テスト直前になって解説を見て何とか乗り切ろうとします。そうすると、「誰が見ても分かるような論理的な解答」がそこにあるわけです。読んだら何となく分かってしまいます。そうあんぽんたんな頭じゃないので、概要が分かるわけです。そこで「理解した」気になってしまいます。




当然、テストになるとかけません。誰が見ても分かる文章を、見て分かった気になるのとそれを自分で見て書けるのとでは全く意味が違いますよね。自分で書けなきゃ点にならないんです。




そう言う子と話をすると、「分かるんやけど、自分で書けって言われると書けへん」って言います。





じゃあどうすればいいのか。





解答解説を見ないで、一つ一つ自分で手を動かすしかありません。「もう1行目から書けない」なら、1行目から学校の先生や塾で質問して教えてもらうしかありません(友達はダメです。いい加減だし、迷惑です)。




教えることを職業にしている人は、(ちゃんとしている人なら)その子の特性、「この子はどこでいつも間違えるのか?」を考えながら、また、多くの子が引っかかりやすいポイントを考えながら指導します。単に解答を垂れ流す便利な参考書状態じゃなく、考えさせるところは考えさせ、ヒントで何とかなりそうならヒントでとどめることを考えます。





こういった指導を受ける事を積み重ねることで、だんだん質問のレベルが高度になっていきます。そうすると点が取れるようになっていきます。






もちろん、膨大に時間がかかります。特に高校に入ったばかりの子にとって、数1や数Aは、単に科目の内容だけに留まらない色々なハードルがあります。ものすごい時間がかかる作業ですが、きちんとできるようになるためにはその時間を省略出来ません。





同じ子とはDVDなどの映像授業にも言えます。ただ単に分かりやすく解説してくれているだけで自分がゼロから考えて苦労して書いて・・・という作業をしないのであれば、どれだけ時間を費やしたところで時間の無駄です。





大切なことは、


1.自分で時間をかけて悩んでみる
2.教える仕事をしている人に一つ一つ聞いてみる



この2つです。これにどれだけ時間を割けるかで、数学が出来る出来ないが決まります。





ちなみに、4STEPの解答を入手してテスト前に暗記・・・なんて方法は、僕が20年前に実践しています。確実に玉砕します。数学が全く分からなくなります。





僕は最終的には、4STEPの基本問題から一つ一つ自分でやってみるしかありませんでした。毎日2〜3時間を数学のみに費やすこと半年以上。それでようやく。





解答をコピーして「あとはテスト直前の暗記に賭ける」とか思っているそこのお馬鹿さん。今すぐそれを捨ててしまいなさい。そして日頃の勉強不足を呪って、0から勉強しなおしなさい。今なら間に合います。
posted by 塾長 at 23:31| Comment(25) | 日記
この記事へのコメント
4STEPの解答を配布したのは、岐阜高校のコトでしょうか??


そうでしたら、先生の間違えで配布したらしいですよ←岐高せいがいってました

先生の苦渋の決断ではないと思います
Posted by 北高せい at 2010年11月20日 23:43
そうそう、岐阜高校のこと。
苦渋じゃないってのはあとで知りました^^;
教えてくれてありがとう!
Posted by 開智塾長 at 2010年11月21日 19:54
4STEPだけで勉強してても大丈夫かなーって思ってたけど、なんか励まされました!
塾に行っても東進で映像のうけても、やっぱり結局は自分で書かないと覚えないですよね。
Posted by Jハムスター at 2012年07月16日 16:26
Jハムスターさん
コメントありがとう。
4STEPに対してはいろいろ言う人がいるけど、やはり全国の数学の先生が選んでるだけあっていい問題集です。
大切なことはきちんと自分で考え、書いて、きちんと見てもらうことです。
とてもとてもとても時間はかかるけど、一つ一つしっかり進めてくださいね。
Posted by 開智塾長 at 2012年07月16日 17:09
あれ、難しいですよね(+_+)

でも、この話聞いて自分でやってみようと思いました!

自分でやらないと、力にならないですよね!

数学がずっと苦手だったんですけど、好きになれるようにがんばりたいです!
Posted by ねこ at 2012年09月17日 17:22
ねこさん

全国の進学校で4STEPが採用されているのは、ちゃんと理由があります。
一つ一つ自力でやっていく、面倒でも逐一質問に行くというのは大変な労力が必要で、挫折する人も多いです。
でも、数学ができている人はほとんどすべての人が、この作業を繰り返してきています。これをすることで、確実にできるようになっていきます。
道のりは遠いように感じるかもしれませんが、着実に一歩ずつ進んでいきましょう。必ず数学はできるようになります。がんばって!
Posted by 開智塾長 at 2012年09月17日 21:43
え、4stepの解答解説の冊子は
1年の頃から学校から配布されてますけど...
Posted by at 2012年10月20日 21:00
学校によるでしょうが、やはり頼らないで自力でやった方がいいと思いますよ。
Posted by 開智塾長 at 2012年10月21日 01:31
4ステの回答ある時と無いときでは確実に数学の成績が違うんですが…(もちろんあった方が成績がいい)
解答よんでそのパターンを理解して解き直しするだけで再試常連から脱出できました。
これでもないほうがいいんですか?
Posted by ちから at 2012年12月03日 22:56
最終目標を何におくかだね。
中間期末で再試を逃れることが目的ならそれでいいと思うよ。

でも4STEPを使ってるってことは、それなりの進学高だよね。大学、それも国公立ランクを狙える学校だよね。

そう言う子が、解法を一時しのぎで暗記して(解法パターンを理解した、と思っていても実態は変わらない)再試を逃れていても、なんも解決しない。

1週間後、1ヶ月後、同じ問題がきちんと自力で解けるかい?何も見ずに解けるかい?

きちんと自分の頭で考えて、自分のひっかかっている点を指摘されて、そこを理解し、問題が何を問うているか、解法が何を示しているのか、それが分からない限りはさらに難しい国公立の2次記述とかは絶対に解けるようにならないよ。


にしても、この記事だけはどれだけ期間が過ぎてもコメントがつくね。「4step 解答」とかで検索してんのかな。
Posted by 開智塾長 at 2012年12月04日 01:29
正直解答あったらダメなんてそんなもんじゃないだろ
姉貴が4stepの解答持ってたのでもらって使ってましたが、模試でも普通に偏差値60弱あります。これも解答あって、勉強したからです
Posted by あきん at 2012年12月04日 20:52
それで60弱あるなら、もっと上を目指してみようよ!
Posted by 開智塾長 at 2012年12月04日 21:00
今更ながらコメントさせて頂きます。

私、茨城県つくば市で理数系塾長をつとめております。

大変賛同しながら、拝読させて頂きました。

私見ですが、数学を身につける上で4stepの解説が「読んで理解できる」というレベルと「自分で書ける」というレベルにはおっしゃるとおり大きく違いがあるように実感しています。

また、4stepの利用方法として、例えばチャート式などの様に、ポイントが載っている参考書のように使用できたら最高だな、と考え、問題のポイントとなるところをまとめていきたいと思い、
http://ezmath.jugem.jp/
というサイトを運営しています。

正しい学習法が広まる一助になれれば幸いと思っています。
また色々と勉強させて頂きに来ます。ありがとうございました。
Posted by Hajime Nakajima at 2013年05月11日 00:01
Hajime Nakajimaさま

コメントありがとうございます。
4STEPの解法サイトいいですね。僕の本意からすれば類題だからこそすばらしいと思います。本当にちゃんと勉強している子たちからすれば、4STEPの類題をやってみたい、出来るようになるまで他の問題で訓練してみたいと思いますよね。
ぜひお続けいただければと思います。
こちらこそ勉強させていただきます。今後ともよろしくお願いいたします。
Posted by 開智塾長 at 2013年05月11日 01:54
北海道の高3理系男子です。
今回はお礼をしたくてコメントしました。
僕も入学当初、解説の少なさから4STEPを疎かにして、最初の定期試験で40点の成績でした。
しかし、「4STEP 解答」と検索してこのページに出会ってから4STEPに対する見方が変わり、自力で4STEPを解くようになりました。
そして「自力で解く」ことを信条に演習を積んだ結果、学年1位になることができました。
今では東大京大の問題も解けるようになり、京大目指して必死に勉強しています。
これも塾長のおかげです。本当に本当にありがとうございました!
Posted by at 2013年10月05日 01:26
北海道の理系男子くん
札南かな?
学年1位になったのは99%キミの努力です。
僕は何もしていません。がんばりましたね!
あとの1%は、記事を見て素直に「そうか!」と思って自分を改め、逃げずに努力するような人間に育ててくれた親の力です。
次の春、見事に京大に受かることを期待しています。あと少し、死ぬ寸前までがんばり抜きましょう!

受かったら開智塾の実績にします!(ぉ
Posted by 開智塾長 at 2013年10月05日 23:32
今更ですが、興味深い記事を拝読し、コメントさせて頂きます。

4STEPのA、B問題を自力で思考しながら問題を解き、間違えた問題は完璧に解けるまで繰り返してマスターし、数学に関しては、地方の国公立大学(関東で言うと宇都宮大、茨城大、群馬大(医学部は除く))に十分合格点が取れるくらいの実力は付くと思います。

ところが自力で解けないとYahoo知恵袋とかの質問サイトに解答を求める生徒さんが多いという現実を見ると、残念に思います。
Posted by ペトロナス at 2013年10月28日 17:22
ペトロナスさん

コメントありがとうございます。
3年以上前の記事なのですが、いまだにいろいろな方からのコメントをいただきます笑

おっしゃるとおりだとおもいます。
4STEP+青チャートくらいやれば、旧帝大一般学部くらいまで行けますよね。
知恵袋は本当に<del>助かります</del>よくないですよね。
4STEPもさることながら、高校の勉強のほとんどが問題文検索で出てくる、あからさまに宿題をやらせているだけと言う投稿がかなりあります。
まぁ、ツール的にこういった物が利用されるようになっただけで、そうでなければ単に「やらない」か、「他の人のを写す」だけなので同じかなと思ったりもしますが。。。
Posted by 開智塾長 at 2013年10月29日 00:36
僕は愛知県の高1(レベルは岐阜高校と同じくらい)だが、貴方の考えには首を傾げざるを得ない。
数学において、自分の頭を使って考える、これは当たり前の事である。しかし、それは解説があっても終わるまで見ずに考えれば良いだけの話。
貴方の主張する方法において問題なのは、解き終わった後の事である。
数学には様々な解法が存在する。解説があれば、解き方を1から確認してより良い方法を発見する事が出来る。自分だけで解いているとたまにとんでもなく遠回りな方法で解いている事があるが解説で軌道修正する事が出来る。
しかし、4STEPの略解においてはそれが無い。答えがあるのみ、もしくは切り口が紹介されているのみで、計算や立式方法については記されていない。さらに別解も無い事が多く、1通りの解き方しか出来ない。
要は、解いた後答えが合っているかどうかだけを確認する自己満足の勉強法、しかも自になってしまうのである。
さらに、指導者に聞くのが良いとあるが、解説と何が違うのか?インパクトに残りやすいという利点はあるが、それ以外の違いが貴方の書いていることから見受けられなかった。というかそれこそその場で分かった気になって自分でやると解けないという事になりやすいのではないか。
要は、自分で問題集を解く事すら出来ないレベル(というか態度)の生徒に解説を与えるとただ写すだけで身に付かない、という事だろうか。ある程度のレベルに達すると独学していった方が確実に効率が良いというのは自分が身をもって知っている。そしてそれは解説を手に入れるとより効果が上がるのである。
Posted by 竹田 at 2014年02月11日 16:46
先程のコメントで「要は、解いた後答えが合っているかどうかだけを確認する自己満足の勉強法、しかも自になってしまうのである。」の「
しかも自になってしまうのである」の部分はミス。申し訳ない
Posted by 竹田 at 2014年02月11日 17:01
武田さま
コメントありがとうございます。とても賢そうな感じ、そしてきちんと勉強してる・勢いがある感じが伝わってきますね。(上から目線で失礼)

>自分で問題集を解く事すら出来ないレベル(というか態度)の生徒に解説を与えるとただ写すだけで身に付かない、という事だろうか。

ずばり、その通りです。能動的に考えていろいろやっていける子は今回の話は全くの対象外です。

>指導者に聞くのが良いとあるが、解説と何が違うのか?

指導者というのは、(ま、これは一般論ですが、)質問をされたときに「この子は何が分かっていないのだろう?どこで躓いているのだろう?」と考えます。

ところが、例えばチャート式とかの解説には、「キミはここを勘違いしてるんだよ!」と言うのはもちろん書いていないわけですね。だからそもそも自分がどこを間違っているのか気づきづらい。

加えて、本稿のターゲットとしている「数学が分からない子」は、得てして自分で実際に手を動かすことをしません。解説を見て「なるほどなるほど、これを暗記しておけばテスト当日できるわ」と思い込み、しかし実際には点が取れないと言う良くない行動をとる傾向にあります。

解答を見ると、分かるんですよね。どうやって解を導くかを詳細に、誰が見ても分かるように書くのが数学なので。数学ができない子でも、読めば結構分かった気になれるんです。これが落とし穴。

例を出すと、「この2次方程式が2つの異なる実数解を持つよう、mの範囲を定めよ」のような問題がありますね?解答をみると「判別式をDとすると、」から始まっていたりするわけです。読めばなるほどと思います。でも、なぜ判別式をとっているかが分からないんです。こういう子たちは。だから、テストで「次の2次方程式が正と負に1つずつ解を持つようなmの範囲を求めなさい」という問題で、判別式をとってしまったりするわけです。理屈が分かっていたら、この問題は判別式は必要ないはずですよね。でもやってしまう。

もっと違う例をだすと。

現代文が苦手な子に「解説をきちんと読めばできるようになるよ!」っていう指導をするのと同じかな。

読んでも書ける気がしないですよね。

書いても、あってるかどうか判断できないですよね。

そもそも、読む気すらしないですよね(偏見w)

(現代文得意だったらごめんなさい)
そう言うことです。
Posted by 開智塾長 at 2014年02月11日 21:56
なるほど、やはり現学力の違いで方法も変わってきますからね。僕も自分のやり方を確立してから確実に手応えを感じています。色々なレベルの人がいますから、個々に合った方法でやってみるのが大切かもしれません。
見返してみると少し喧嘩腰になってしまっていました、申し訳ありません。2年後戦いましょう、と宜しければ生徒さん達にお伝え下さい。
Posted by 竹田 at 2014年02月12日 21:51
そうですね、4STEPみたいな問題集は、「あれこれ自分で考えるためのもの」だと思います。本当にやる気がある子であればいいのですが、そうではない子はチャートなどの解法を見るだけで終わりという行動をとってしまうんですね。そう言う子には、一人一人に合わせて指導することがどうしても必要になってきます。
愛知県でトップレベルだと岡一旭・・・などが思い浮かびますが、常日頃「こういう学校の子たちと大学入試では戦うんだよ!」と言う話をしています。きっと今回の投稿も見ている事でしょう。授業の中でも伝えていきます。一緒にがんばっていきましょう!
Posted by 開智塾長 at 2014年02月14日 00:13
私は高校1年生です!
数学が中2から大の苦手になってしまい、何故4STEPの解説を配らないのかと友達と愚痴をこぼしていました。
確かに解説があると結局分からないものは暗記に頼ってしまいますね…。私の場合、無い方が良いのかもしれませんσ(^_^;)
私の数学の先生は、
「数学は練習を重ねれば出来るようになる。頭のいい人が数学が出来るのでは無い。」
と高校の最初の授業で話して下さいました。
「数学が嫌いだ!」と逃げているだけではいけない。少しずつでも毎日頑張らなければと思いました。本当にありがとうございます!!
長文失礼致しました。
Posted by 伊達 at 2014年06月23日 21:25
伊達さん
仙台ですか?
先生のおっしゃるとおり、「練習を重ねる」ことがとても大事ですね。これを「練習ってことはさ、暗記するってことだよね?」って思う人も多いんだけど、実際はちょっと違うんです。
運動と同じように、数学も基本動作というのがあります。基本動作を練習することによって繰り出せるようにする、その積み重ねの先に応用があるんですね。
4STEPはその練習のためのテキストです。授業での解説をしっかり聞いて、分からなければ分かるまで質問して、分かったら練習して・・・と言う、ごく当たり前の動作を手を抜かずに繰り返しましょう。苦手意識はなかなかなくならないですが、点数は上がっていきます。(それが「得意」ってことなんですけどね!)

がんばって!!
Posted by 開智塾長 at 2014年06月23日 23:59
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